麻糸産み後継者養成講座

「糸を績む」とは、麻などの繊維を繋いで糸にするやり方のことです。 種を播き、布なるまでの工程のひとつです。

現在、日本古来より暮らしの中にあった「大麻布」が消えゆく状況にあります。 布作りのためには、糸が必要ですが、さまざまな環境や歴史の流れにより、大麻糸を産業レベルで績めるひとはわずか10名以下となっております。

このような状況から、「今の時代に新たに大麻の糸を生産できる人達を生み出し、次世代に繋いでゆこう」という願いを込めて、あえてお産の「産む」を使い、『麻糸産み後継者養成講座』が2012年より始まりました。

現在、大麻博物館館長- 高安淳一先生よりご指導いただき、全国で約30名の麻糸績み技能者『よりひめ』が誕生しています。 また、10名の認定講師が麻糸績みの伝承を、各地域でおこなっています。 高安館長が、「日本古来の大麻の種から織りまで、すべての作業工程を一人で行える唯一のおばあちゃん」から受け継いだ伝統技術です。

糸績みは、地域によって違いがあったり、パーソナルなものですが、 『麻糸産み後継者養成講座』では、織物の経糸(たていと)にもなりゆる、強度のある美しい麻糸作りを伝承しています。

基礎講座(全2回)

≪1回目≫ 約2時間

  • 麻糸績みの歴史と現在の後継者の問題、実情について
  • 麻糸績みの基本について
  • 麻糸績みのレクチャー(実践)
  • 質疑応答
  • 次回までの課題の説明

≪2回目≫ 約2時間

  • 課題の提出とチェック、シェアリング
  • 前回の復習
  • 紡錘車を使って麻糸を紡ぐ
  • 綺麗に美しく糸を績むためのコツ
  • 質疑応答等

※1日集中講座の場合は、2回分を1日で行います。

アドバンス講座(全1回)

麻糸績みに必要な、新しい技術の伝授講座となります。 主に「手がらみ」「麻裂き」等、美しく丈夫な麻糸を績むための前工程の伝授です。 アドバンス講座受講後は、ご自分で裂いた大麻繊維から糸を績み。紡ぐことができるようになります。

その他、各自の震度に合わせた個別指導を含みます。 将来、認定インストラクターや麻糸績み技能者『よりひめ』になりたい方は、必須取得技術となります。

※「麻糸産み後継者養成講座(基礎講座)」を出席した方が受講可能です。(どこの開催場所でも大丈夫です)

※ 初回のみ、麻糸産みサークル1回付き。

※ 「アドバンス講座」約2時間、「麻糸産みサークル」2時間。

(休憩時間が、別にかかる場合があります)

麻糸産みサークル

麻糸績みを後継者認定レベルへの到達、高い技術力を研鑽するためのサークル形式の定期的な勉強会となります。 麻糸績み後継者志願者が集まり、お互いに切磋琢磨しながら、さらにプロとしての技術を高めるための、個別指導を伴う継続的なフォローアップ- サークルです。 麻糸績みの技術向上のための様々なスキルや知識の伝授、その他、各自の進度にあわせた個別指導を含みます。 また、麻糸産み仲間と楽しく交流できる場です。

※ 「麻糸績み後継者養成講座(基礎講座)」と「アドバンス講座」を終了した方が受講可能です。
(どこの開催場所でも大丈夫です)

※ 1回、2時間

※ 麻糸績み技能者『よりひめ』認定希望者は、「アドバンス講座(全1回)」および「麻糸産みサークル」を5回以上(あくまでも目安の為、個人差があります)受講し、認定を受けると『よりひめ』として産業用の糸生産のお仕事の登録をすることが可能です。

プロフィール

麻糸績み技能者「よりひめ」
麻糸産み講座公認インストラクター
すみとも ちえ

2013年春、第8期生『麻糸産み後継者養成講座』を受講。同年秋によりひめデビュー。 アトピーが酷くなり、肌にやさしい素材を探していた時にこの講座を知りました。講座の案内で、今まで自分が知っていた『麻』と『大麻』の違いを知り「これだ」とすぐさま申し込みました。 自分の手で糸が作れるということを経験し、服を作るには布、布を作るには糸が必要だという当たり前のことに気がつき、わくわくしています。

糸績みは楽しく生涯続けていきたい想うと同時に、地元- 徳島には糸績み仲間がおらず淋しく感じることがありました。私が受講していた頃は東京での講座しかありませんでした。遠くまで通うのが難しい方のほうが多いのでは…。
糸績みの魅力を伝えつつ、仲間が増えれば良いなぁとの想いもあり、インストラクターを目材しました。

2016年春より、徳島- 四国を中心に講座を開催。 日本古来の大麻繊維に触れながら、糸績みの技術と魅力をお伝えしています。 糸績みを通じて、感じたり学ぶことは生きることにも繋がっていると、講座で伝える側になってより強く思うようになりました。 現在は講座- よりひめの制作と同時進行で、自分で績んだ大麻糸で布を織る為に糸を績みためています。

『糸績み』
糸を繋げることを績む(うむ)といいます。 気もそぞろに扱えば大麻の繊維は応えてくれないんだけど、1本ずつ丁寧に向き合えば美しい糸へと繋がってくれる。 果てしない作業ではありますが、そこにかける手間がとても愛おしく感じています。 あと、単純に糸績みがとても楽しいのです。

開催場所

≪徳島- 吉野川市≫

徳島県吉野川市鴨島町
講座日程はこちら→☆

≪愛媛- 西条市≫

「アンジェリカ」
愛媛県西条市福武甲1271–1
※お店へのお問い合わせはご遠慮ください
講座日程はこちら→☆

≪静岡- 浜松市≫

トータルケアセンター共催
「トータルケアセンター 麻の小屋」
静岡県浜松市中央区三方原町2041–3

※JR浜松駅から送迎可。ご希望の方は申し込み時にお知らせください。
講座日程はこちら→☆

≪東京- 自由が丘≫

「ナチュラルセラピーショップ アンジェリ」
東京都世田谷区奥沢2−37−9 高見ビル3F
http://www.salon-angeli.com/archives/5.html
(東横線自由が丘駅南口徒歩3分)

講座日程はこちら→☆

詳細はこちら:sumitomo大麻糸と刺繍とときどき藍染と日々

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